Planet Earth: The Complete Series (Blu-ray) (プラネットアース)
作品データ リージョン:ALL 制作: BBC Home Video 映像仕様: LBX 音声仕様: Dolby Digital 5.1 Surround (English) 作品時間: 550分 画面比率: 1.85:1 CC: Yes 字幕: English,Spanish,French
5年の歳月と2500万ドルの予算を費やし、地球上の七大陸での撮影を実現した「プラネットアース」。イギリスBBCテレビの第一線で活躍するカメラマンとNHKのハイビジョン技術による高画質の地球ドキュメンタリーは、2006年にBBC、NHKで放送、2007年にはアメリカのDiscovery チャンネルで放送された。「誰もみたことのない地球の素顔を、極上の映像で描く」とNHKが謳っている通り、まるで初めて世界を見た子供の気持ちにさせられるような、知られざる地球の姿。自然の変化を宇宙から捉えた映像、南極での越冬撮影、数百メートルの地底での撮影、動物たちの生態を捕らえる千載一遇のチャンスなど… それは知的な驚きと興奮と感動の連続だ。530分にわたる神秘の映像は、地球は生命体であることを実感させてくれるだろう。 「プラネットアース」シリーズ全11集を収録した米国盤DVDは、2007年4月にスタンダードDVD (5枚組、定価$79.98) 、Blu-ray、HD DVD (それぞれ4枚組、定価$99.98) でリリースされた。同シリーズの前半は、南極・北極から熱帯まで、地球をぐるりと巡り、山頂の一滴の水が川となり海にたどりつくまでなど、惑星としての地球に焦点を当てる。後半は、アフリカ、サバンナから北極圏ツンドラの草原、ジャングル、森林から深海まで、そこで暮らす生き物たちの姿を、かつてなかったカメラアングルや撮影法で追う。 Blu-ray、HD DVDプレーヤーやホームシアターを所有していれば、映画作品ばかりでなく自然界をテーマにした高品質の映像が欲しいところだが、一本選ぶとすれば「プラネットアース」をおいて他にはないだろう。家族で楽しめるのはもちろん、教材としても、環境ビデオやハイ・デフのデモ・ディスクとしても最適。ぜひ一家に一本欲しいセットだ。 自然界を捕らえた映像はひとめで画像クオリティの良し悪しを実感できるものだが、1080p/VC-1エンコーディングのBlu-ray、HD DVDは、まさに「これまで誰もみたことのない」地球の姿を、「誰もみたことのない」スーパークリアーな映像で再現。Blu-rayとHD DVDではクオリティに全く差違はなく、どちらもリファレンス・ディスクに値する仕上がりだ。 アメリカ放送時よりも画質が向上していることも明らかで、森の温度や匂いまで伝わってきそうな木々のゆたかな緑や、まぶしいほどの青空、動物たちの毛並や肌の質感がリアル。映像のシャープ度、発色、色の鮮度、ディテールといった画質チェックの項目はすべてにおいて最高レベルだ。強いて難点を言えば、非常にマイナーな問題ではあるが暗部で荒くなる部分があるのみだろう。 一方、5.1ch音声についてはインパクトに欠ける平凡な仕上がりだが、撮影中に録音された動物たちの発する声や音は明瞭で、ミュージックスコアとの繊細なバランスを保ったサウンドトラックになっている。優しさに満ちたデヴィッド・アッテンボローによるナレーションもじっくりと聞かせてくれる。なおアメリカ放送時にはシガニー・ウィーバーによるナレーションに置き換わっていたが、DVDではデヴィッド・アッテンボローのオリジナル版を収録している。 スタンダードDVDはハイ・デフと比較すると映像のクリアー度やディテールにおいて劣るものの、DVDとしてはかなりの高品質を維持。 またBlu-ray、HD DVDには特典映像は一切収録がないが、DVD盤だけはそれぞれのエピソードに10分ほどの撮影舞台裏 "Planet Earth Diaries" を収録。またDVD盤のみディスク#5の特典ディスクが付いており、合わせておよそ150分の3つのドキュメンタリーが入っている。"Saving Species" は絶滅の危機にある動物達がテーマ、"Into the Wilderness" は環境破壊について、"Living Together" は取り組むべき環境保護へのアプローチを示す内容で、11集の本編をうまく完結する役目を果たしている。ロシアで撮影されたアムール・ヒョウをはじめ、この撮影が野生での最後の姿になるかもしれない絶滅寸前の動物たちが本作には数多く登場してきたのだ。 地球の美しさを存分に観賞した後での環境保護のメッセージは何にも増して力強い。人間の能力と努力の結晶とも言える本作は、一人でも多くの人に見てもらいたい素晴らしいドキュメンタリーだ。 各フォーマットとも音声は英語だが英語字幕の収録があるので、ナレーションを理解するには大いに助けになるだろう。 リージョン設定については、Blu-ray盤は日米共通のリージョンA、またHD DVD盤はリージョン規制がないため、どちらも日本向けの機器で再生可能。DVD盤は北米向けのリージョン1限定のためリージョン1対応の再生機器が必要になる。
2007/07/10
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