特典映像満載のDVDには必ず収録されている「メイキング映像」。米国盤では「Making Of」、「Making-Of Featurette」、「Making Of Documentary」などと呼ばれ、関係者へのインタビューから撮影ドキュメントまで、作品の制作に関わるあらゆる内容が収録されています。

　メイキング映像には大きく分けて2種類あり、DVD収録用に特別に制作されたものと、TV番組用に制作されたものがあります。DVD収録用に制作されたものは、構成や内容が作品によって全く異なり、収録時間、内容や情報量もさまざま。監督やキャストがストーリーのおさらいをするだけの場合もあれば、一本のドキュメンタリーとも言えるような作品のテーマを掘り下げたものもあります。メイキング映像のエンド・クレジットなどで制作者が明記されている場合は、一つのプロジェクトとして計画され、制作されたメイキングと言えますね。

　TV番組用に制作されたものとしては、代表的なものに、「HBO First Look」と 「Sundance Channel's Anatomy of a Scene」があります。HBOはご存知「Sex And The City」（セックス・アンド・シティ）などのオリジナル・シリーズを制作している、米国一のエンターテイメント専門の有料ケーブル・チャンネル。「HBO First Look」は、主にハリウッド大作の公開に合わせて作品を紹介している20分程の番組です。一方の「Anatomy of a Scene」は、サンダンス・インスティテュート、サンダンス映画祭と並ぶロバート・レッドフォードら主催のケーブル・チャンネル、Sundance Channelの30分番組で、こちらは主にインディペンデンス系を扱い、鋭い作品分析で定評があります。どちらも米国盤DVDではお馴染みですが、番組の背景を知ることでより興味も湧いてきますね。

　ひとくちにメイキング映像と言っても、さまざまな内容がありますから、どういったメイキングが見応えがあるか、比較してみるもの面白いですね。