第8回:米国盤ANIME
DVD事情・その1
「千と千尋の神隠し」が2002年度アカデミー賞長編アニメーション部門でオスカーを獲得し、世界的にも日本のアニメーションへの評価が高まっていますが、米国盤DVDのマーケットの中でもANIMEは急成長している注目の分野です。
ディズニー作品などの「Animation」(アニメーション)に対しての「Japanimation」(ジャパニメーション」、「Japan」+「Animation」の造語)という言葉はとっくに死語。ひところはあまり知られていなかった「ANIME」で、通じることが多くなりました。ショップの店頭でANIME特設コーナーが設けられていたり、ディーラーが販売店向けにANIME作品の特別プロモーションを行ったりしています。とは言っても、まだまだANIMEに全く馴染みのない業者もいますから、ANIMEとは一体どういうものなのか詳細に解説したパンフレットなどでまずは販売店を教育している段階でもあります。
さて、特にANIME作品のDVDがアメリカでヒットしている理由の一つには、DVDの複数音声収録という点があるでしょう。アメリカでTV放映や劇場公開されるANIME作品は、通常は英語吹き替えとなるため、これまではオリジナル日本語音声でANIMEを楽しむ機会が少なかったアメリカのANIMEファンも、DVDでは日本語音声+英語字幕で楽しむことができるようになったのです。ファンならオリジナル音声で観たいという心理はいつも同じですね。
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