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Seven (Blu-ray Book) (1995)
(セブン)
<作品データ>
リージョン: ALL
制作: New Line
映像仕様: LBX
音声仕様: DTS HD 7.1 Surround (English), Dolby Digital 5.1 Surround (Spanish), Dolby Digital Stereo (Japanese)
作品時間: 127分
画面比率: 2.40:1
CC: Yes
字幕: English, Spanish, German, Portuguese, Greek, Hebrew, Turkish, Japanese, Korean, Cantonese, Mandarin, Thai
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あらすじ |
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犯罪が絶えることのない大都会。退職まであと一週間に迫ったベテラン刑事のサマセット(モーガン・フリーマン)と、彼の後任としてやってきたミルズ(ブラッド・ピット)がある殺人事件の現場に向かった。そこでは、肥満の男が手足を縛られ、汚物まみれで食べ物に顔をうずめた状態で死んでいた。何者かに死ぬまで食べるよう強要されたあげく、内蔵破裂により死に至ったのだ。現場に残されていたのは、犯人が書いたと思われる"GLUTTONY"(大食)の文字。
その後も同じ犯人による猟奇殺人が続く。"GREED"(強欲)の文字と共に敏腕弁護士が血塗れになって殺され、"SLOTH"(怠惰)として前科者が舌と腕を切られた状態で衰弱死、"LUST"(肉欲)の娼婦惨殺、"PRIDE"(高慢)のモデルの自殺。
サマセット刑事は、キリスト教の七つの大罪である憤怒・嫉妬・高慢・肉欲・怠惰・強欲・大食に沿って殺人が実行されていると確信する。しかし、あと2件の犯行を残してジョン・ドゥ(ケヴィン・スペイシー)と名乗る男が警察に自首してきたため、事態は予測不能の展開に…。
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見どころ |
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公開当時に背筋が凍る思いで観て以来、自分の中ではトラウマになってしまった「セブン」。今なお高い支持を得ているカルト作品だ。「エイリアン3」でデビューしたデヴィッド・フィンチャー監督が1995年に発表し、監督第二作目にして出世作となった。ショッキングなラストが世界中に衝撃を与え、殺人現場の凄惨な映像や犯人の手口がその後のクライム・サスペンス作品に大きな影響を与えた傑作だ。巧妙な筋書きと練られた脚本は、繰り返して鑑賞するに値する。観ている側の想像力をかき立てる構成も大きな特徴だ。
陰惨な映像の中で見応えのある演技で輝きを放つ主要キャストは、ベテラン刑事役が渋いモーガン・フリーマン、血気盛んで硬派なブラッド・ピット、不気味な人格を醸し出すケヴィン・スペイシー、ミルズの妻役で瑞々しいグウィネス・パルトローと、錚々たる顔ぶれ。
米国盤スタンダードDVDは2000年に発売済み、このほどワーナーからブック型Blu-rayがリリースされた。日本でのBlu-ray化は現時点では未定。
今回のレビューでこの旧作を選んだのは、作品レビューというより収録内容を検証するため。まず本Blu-rayには日本語音声と字幕の収録があるのでポイントは非常に高い(*注)。おまけに日本語吹替え音声に至ってはステレオながらDVD版とTV放送版の計4種類が収録されている。米国盤Blu-rayで日本語音声が収録されている作品はいくつかあるが、さすがに4種類もの音声が入っているディスクは初めてだ。音声メニューでは日本語は以下の4つから選択可能。
DVD版:ミルズ (ブラッド・ピット)=松本保典、サマセット (モーガン・フリーマン)=坂口芳貞、ジョン・ドゥ (ケヴィン・スペイシー)=野沢那智、トレイシー (グウィネス・パルトロー)=金沢映子
1998年TV放送版(1998年5月16日『ゴールデン洋画劇場』):ミルズ=真地勇志、サマセット=池田勝、ジョン・ドゥ=小川真司、トレイシー=日野由利加
1999年TV放送版(1999年10月14日『木曜洋画劇場』):ミルズ=堀内賢雄、サマセット=黒沢良、ジョン・ドゥ=磯部勉、トレイシー=田中敦子
2001年TV放送版(2001年4月8日『日曜洋画劇場』):ミルズ=森川智之、サマセット=勝部演之、ジョン・ドゥ=田中秀幸、トレイシー=大坂史子
4人の声も違えば日本語のセリフが異なる部分もあり、それぞれのブラッド・ピットを比較して楽しむのもいいだろう。今回は英語音声+日本語字幕で鑑賞したため日本語音声の恩恵は受けていないが、吹き替えを4種類も入れるというこだわりには感心してしまった。それだけの扱いを受けるに値する作品と言えるだろうし、念の入った製作が伺えて好感が持てる。
特典映像はスタンダードDVDプラチナム・エディションと同じコンテンツ。収録もスタンダード仕様のため目新しさは無いとはいえ、テーマ別に4種類もある音声解説はここでもまた本編を4回分楽しめるからお得感がある。ほかにはカットシーン、未使用エンディング、オリジナルと新マスターを比較できるテレシネ・ギャラリーと至れり尽くせりの内容。もちろん特典もすべて日本語字幕付きだ。
加えてケースとブックレットが一体になった32ページのブック型仕様も、コレクターには人気アイテム。英語でキャストと監督の紹介文、作品解説を収録。光沢のある良質な紙製でコレクション欲をそそる。
Blu-rayとしての画質/音質クオリティは、アメリカのレビューアー、ユーザー共にこぞって満点に近い評価を付けているお墨付き。特に英語DTS-HD音声は、リファレンス・ディスクと言ってもいいほどの出来栄えで、ハイエンドなホームシアター派も十分満足できるだろう。
(*注)ケース裏の仕様欄に日本語の表記は無いが、初期言語設定が日本語設定のBlu-ray機器で再生する場合に日本語音声・日本語字幕付きで視聴可能。日本国内で販売されている日本向けBlu-ray機器ならば特に設定は必要なし。本レビューは画質・音質も含め日本語設定での視聴に沿ったもの。英語設定の機器では再生できる言語が異なるので注意。
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特別収録 |
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特典収録のメニューは、「ビハインド・ストーリー」「未公開映像集」「マルチアングルでみるオープニングタイトル」「エクストラ」「予告編」の5つのメニューがあり、その中でそれぞれサブメニューに分けられている。
<ビハインド・ストーリー>
(1) 監督&キャスト:デヴィッド・フィンチャー、ブラッド・ピット、モーガン・フリーマンによる音声解説
(2) ストーリーについて:リチャード・ダイアー、アンドリュー・ケビン・ウォーカー、リチャード・フランシス=ブルース、マイケル・デルーカによる音声解説
(3) 映像について:ダリウス・コンディ、アーサー・マックス、リチャード・フランシス=ブルース、リチャード・ダイアー、デヴィッド・フィンチャーによる音声解説
(4) 音について:レン・クライス、ハワード・ショア、リチャード・ダイアー、デヴィッド・フィンチャーによる音声解説
(5) スチール・コレクション
ジョン・ドゥが撮った写真、ビクターの腐敗していく写真、警察の現場写真、プロモーション用スチール
(6) ジョン・ドゥのノートブック
<未公開映像集>
(1) 削除されたシーン/未使用カット(SD収録、19分)
オリジナルオープニング、ストーリーボードによるオープニング、 “大食"の現場から戻る車の中で、小銭くれ!、私の未来、トレーシー 目覚めのあと、ビクターのアパートへ、 “高慢"
(2) もう一つのエンディング(SD収録、13分)
製作段階のオリジナル・エンディング、もう一つのエンディング(ストーリーボード)
<マルチアングルでみるオープニングタイトル>
(1) 最初のストーリーボード
(2) ラフバージョン
(3) 最終バージョン
ここでの音声は、DD2.0、DD5.1EX、DTS-ES6.1、リニアPCM、音声解説1:コンセプトについて、音声解説2:サウンドについての6種類を収録。
<エクストラ>
(1) プロモーション用映像(SD収録、7分)
(2) ホームシアター向けマスター制作作業(SD収録、23分)
オーディオ・マスタリング、ビデオ・マスタリング、カラー・コレクション
(3) テレシネ・ギャラリー(音声解説付)
シーン1:雨の中の“大食"殺人現場前、シーン2:“大食"殺人現場、シーン3:ラストシーン
<予告編>
(1) オリジナル劇場予告編(SD収録、3分)
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画面比率2.40:1、VC-1 1080pトランスファー。グレインを残したフィルムらしい画像は、ほぼ満点に近い最高画質。外のシーンは雨降り、室内は陰惨な殺人現場と、とにかくダークな映像にして、ここまで暗部のディテールや正統な黒が出ていることに驚いた。スタンダードDVDではほとんどつぶれていたような影の部分もクリアに見える。暗い中の僅かな淡い光を捕らえたカットの素晴らしさといったら感動もの。またおそらく監督が意図したであろう微妙な色使いや細部を正確に再現し、人間の肌のキメや衣類の質感にも優れている。ノイズやエッジの類いも一切無い。
監督の鋭いヴィジュアル・センスに改めて目を見張った。まさにBlu-rayで観るべき作品だろう。
字幕は日本語字幕を収録。
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メイン音声は英語7.1 DTS-HDマスター・オーディオ。これぞロスレス!といった吹き飛ばされそうな大迫力。強力なサラウンドがコンスタントに存在し、全チャンネルが完全に分離して前後左右に方向性のある音を発する。ベース音の活躍もすさまじく、ミルズのアパート内で電車の振動で部屋が揺れる場面では、揺れが伝わってくるような臨場感がある。音楽の大音響はやや粗っぽいが、恐ろしげなサウンド空間を作り出してくれる。セリフが効果音の大きさにやや負けてしまうシーンもあったが、言葉は概ね明瞭。
実にパワフルな音声トラックで、リファレンスとしてもお勧めだ。
音声はほかにステレオ日本語音声を4種類収録。
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Review By 尋
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